ヴェニスの商人・8月28日マチネ

3列目センター寄りにて観劇。
初日の観劇より10日空いてしまいましたが、
印象が際立った分お席の違いもよく分かりました。
一階後列は、座席の段差は大きい為大変観易いですが
役者さんの声は、届きませんでした。
前列だと、4列目迄オケピなので段差が全く無く
セットも両脇に大きく聳えているので、壁際だと
厳しいかもしれませんね。
センター通路側だと、余り問題無く観えました。
声は5列目迄かなぁ…余裕があるのは。
2階、3階のお席も確保しておりますので
どう響くのか、楽しみです。

舞台の板は抜いて、アクリル板にしているんですね。
下からの照明が、とても効果的だと思います。
照明も、上から観るときらきらしていそうで
期待大♪
シャンデリアや松明も綺麗。

衣装の数々は、遠目からは単色で地味に観えましたが
布地やレース等、凄く凝ったものを使っています。
無地の生地でも、薄手なのに模様の浮き出た紋様が
高級感を醸し出しておりますが、如何せん遠くからだと
其の価値が判らず、ちょっと残念。

ジェシカのピンク色のドレスが、ユダヤ教徒から
キリスト教徒に改宗したことを引き立てる為に
他とは少し違う、サテンの様な素材を使っていますよね。
厳粛な黒装束から、艶やかなイメージで切り替えは
し易いですが、どうしても彼女の裾上げだけ
引き攣って観えて、気になってしまいます。

開演前のロビーで繰り広げられる、仮面カーニバル。
どうやら、竜也さんはもう出歩いていらっしゃらない
ご様子です。(笑)
肥大した股間のオブジェを付けた道化や、じっと顔を
覗き込む仮面の群れが、実はトラウマになりそうな程
怖いですっ。(爆)
そぅっと近付いて来たら、そぅっと逃げる私。
一緒に携帯カメラで写真に納まる方も多いですね。
椅子に腰掛けていたら、不意に隣りに道化が座り
肩を抱かれてしまいました。(←不覚)
彼は恐らくYさん。(^_^;)
思わず『長い公演なので、お疲れ溜まりません様に(笑)』
と、労いの言葉を掛けてしまいました。
木が、ゆさゆさ身体を揺らしてキュート。
幕が上がり、暗転と共に一番最後に3本で 退場する時に掛かる『木っ♪』の号令が
お気に入りでっす。(*^^)v

ドラッグクイーン張りの御姐様が(爆)グッズ売り場に
ずっと並んでいて、自分の番になったら何も
お買い上げにならず、グッズをじとっと眺めただけで
立ち退かれておりました。
携帯のストラップ見てたのかな。^m^

あ、御姐様方の鬼の角の形をした鬘とか。
初めのポーシャとネリッサのお団子二つみたいな御髪とか。
ヘアーメイクが可愛くて、是もお気に入り。

竜也さんは、微妙な長さに揃えてますな。(*^。^*)
ちこっと緩いウエーブ掛かってますが、伸びて来たら
いい感じになるかも。ぐふっ。
スーツをお召しの時に、揉み上げ部分の髪の毛を
きゅっ!っと固めているのが、ナイス揉み上げ♪
シングルとダブルのスーツ、両方お召しなので
やっぱりシングルの方がお似合いだと、独り悦。
しかし、シングルに蝶ネクタイはなあー。
まっ、バサーニオ可愛いから許すっ。
一番初めの、白尽くめのふりふりが一番素敵かも。

役者さんで、気になる方。
グラシアーノ@小林正寛さん。
ごめんなさい、個人的に苦手なんです…
多分、発声方法が私には辛いんだと思います。
大柄な方なので、視覚的には印象が強いのですが
台詞が耳に残らないで、そのまま通り過ぎてしまう
妙な感覚に陥ります。

ランスロット@大川浩樹さん。
ねっとりと、くどい役がお上手ですよね。
大川さんも、どちらかと言えば苦手な役者さんなのですが、
今回のランスロットは私のお気に入りかもしれません。
お喋りでお調子者だけれど、身体的な障害も抱えつつ
人並みに暮らせる様に、知恵を絞っていますよね。
シャイロックの家から一緒に連れて出る、熊のぬいぐるみが
幼稚な部分も表現していて、憎めません。

ネリッサ@佐藤仁美さん。
助演女優さんとして、好きな方です。
小柄なのに、地に足着いて力強い。
現代の、等身大の女性を彷彿とさせます。
テレビドラマでも活躍されておりますが、舞台映えする
方だと思います。

市村さんは、ちょっとトーンダウンかな?
もう一つ、どんと胸に強く撥ね返るものが欲しいかも。
もっと嫌な奴になってもいい。

寺島さんはねえー、男装をしている時の発声が
無理し過ぎ。
前列でも小さくて厳しい〜〜〜。
んー…全体的に、力が抜けてしまってる様な…
かと言って、ネリッサときゃぴきゃぴしている時は
元気炸裂。
バルサザーを演じている時の、世間知らずな箱入り
お嬢様の戸惑いは、面白いんだけどなあー…
もう少し、時間と共に練られて来るかしら?

横田さんは、ラブ×2モードのロレンゾーに
戸惑っているのかな。
全般で、照れビームが伝わって来るんですね。(笑)
恥ずかしがっちゃ駄目っ。けっけっけっ♪

竜也さんは、熟成されている最中の模様。(笑)
初日からかなり完成度が高かったから、微調整を
試みていらっしゃるご様子です。
モロッコ大公、暴れ過ぎ。ヽ(^。^)ノ
アフロも丸いけど、竜也さんの御顔も丸い。(爆)
でも、ちょっとアレでも抑えてるんだと思うなぁ。
お付きのお供の二人のテンションが、好き♪

アラゴン大公、瞼にテープ貼り過ぎ。(ーー;)
怖いよ、おじいちゃんっ!!!
でもやっぱり、初日より抑え気味じゃん。
指とか震えてないし。ちょっと詰まんない。
ご自分で、やり過ぎちゃったって自粛たんだろうか。(笑)

バサーニオは、ポーシャのお尻に敷かれている様が
滑稽で、是こそ喜劇!!!
むふむふ笑いが最高だった。
ドーラン氏が特別に用意した『ある手段』。
どうしても、あの大人しいバサーニオがあそこまで
人としてズルさを働かせる、説得力が見当たらない。
前置詞で多用されている『素敵な』ポーシャを、
どうしても手に入れたい。豊富な財産も魅力的。
欲しい、欲しい。どんな手を使ってでも欲しいっ!
悪知恵を使ってでも、どうしても自分のものにしたい。
そんな衝動を、子供染みたバサーニオで表そうと
しているのか。
もう少し、観察が必要。(=_=)

この戯曲で好きな台詞。
シャイロックの『忍耐と云う我が民族の勲章』
道化(ランスロット)の『単純な生命線』。

カーテンコールで、竜也さんのにっこにこの笑顔を見ると
幸せ気分に浸れる自分が、実に厄介だ。
何て素敵な笑顔なんだ…ちと、発狂しそう。
危ない危ない。(笑)


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