ヴェニスの商人・9月20日マチネ。

諸事情により、後日ちゃむびびえすより転載予。

1階前方、下手側センター寄り通路にて観劇。

開場時から、異変は感じておりました。
ロビーに、木が居なかったのです…
演奏をしていらっしゃる3名と、
仮面を付けた数人は出て参りましたが
結局、開演時間を過ぎても木も道化も
ロビーには出て来ませんでした。

連日の公演で、お疲れなのね等と
笑って席に着き、暫くすると
『舞台美術の故障で、開演が遅れます。』
と、アナウンスが御座いました。
30分近く時間が押しましたが、其の間
道化や仮装行列の方々は、一生懸命
客席の間をもたせようと努力されていました。
『チェックが終了しましたので、開演します。』
アナウンスと共に、お芝居は普段通りに
スタート致しました。

終演後、カーテンコールでキャストが
勢揃いした処で、市村さんがお詫びをしました。
『あってはならないことですが、この度は
  美術事故で大変お待たせ致しまして
   申し訳御座いませんでした。
 お詫びと致しまして、皆様をヴェニスの旅に
  ご招待しようかと思いましたが(笑)
   お忙しいことと思いますので、
    お詫びだけで失礼致します。(笑)』
市村さんらしい、臨機応変の流石のご挨拶でした。

舞台美術のチェックもテストも、何も
していなかったんですよ。
おかしいと思われた方、少なくは無かったと
思います。
私は、美術トラブルでは無かったと思いました。

竜也さんのご体調が、優れないと直ぐに判りました。
今公演では、色々な発声方法と声色で
三変化のバサーニオを楽しませてくれていますが、
昨日は全編腹の底から振り絞る様な
全力の台詞回しで、異様なまでに単調でした。
台詞を言いながら、必死で絞り出す如く
目を瞑っている彼を、私は見たことがありません。

汗も異常でした。
普通の汗では無く、変な冷や汗が止まらない
状態で、終始顔を拭っていました。

アントーニオが、裁判で解き放たれしゃがんで
寄り添っていた時、立ち上がらなければ
ならないシーンで、徳馬さんにしがみ付き
もう少しで、危うく椅子ごと倒れる処でした。
お独りでは立ち上がることが出来ず、小林さんに
支えられやっとのことで立ち上がりました。

皆さんご存知の様に、人一倍負けん気の強い
性格なので、代役は動けるならば頑なに
嫌がるのでしょうね。

マチソワ日でしたが、何とか17時20分には
終了致しました。
ソワレの開演は18時30分ですから、1時間
お休みになれたかどうか。

次の観劇は来週の平日でしたが、かなり状態が
心配なので、週末時間を作って又観に行こうかと
思っています。


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