ロープ・12月27日マチネ。

コクーンシート上手後方にて観劇。
体勢はきつかったですが、とても好い公演でした。
具体的に言い表せないのが非常に残念なのですけれど、
好い公演と云うのは何某か雷に似たものが、身体を
貫くものです。
突如電気が奔る感じ、とでも申しましょうか。
4週目で伝わって来て好かったです。
年内の4週で、初日とは別なものに成りました。
キャストの皆さんも、体調は宜しいご様子ですし
年が明けてから約5週間御座いますが、きっと楽日には
全く別物の舞台に化けていると思います。
週一水曜日の女。(笑)
文化村にゆくのを毎週楽しみにしています。

上サイドからオペラグラスで、初めてノブナガの
引き篭もり部屋への、迫を確認。(←マニアだな…)
距離感が掴めないので実寸は判りませんが、かなり小さい。
竜也さんなら可能だけれど、私ならお尻が引っ掛かりそう。
それ程^_^;小さいぞ!

衣装替えの無いタマシイの、白いTシャツの胸の真ん中に
一つの黄色い星のマークが在る。
ベトナムの国旗は、真っ赤な地の中央に黄色い星が一つ。
『金星紅旗』と呼ばれ、赤は流された血と革命を。
五画の星の5条光は、農民・兵士・青年・労働者・知識人を
表しているそうです。
『ロープ』にも、この全ての人物が登場しますが
衣装さんが、何故に赤地に星を用いなかったのか。
初日から其れをずっと考えていますが、未だに答えが
見付かっていません。
りえちゃんの声質は太くないので舞台映えは
致しませんけれど、先週迄のメリハリの無いタマシイでは
ありませんでした。
ちゃんと『人が変わったみたい』に切り換わる様が
観て取れました。
ノブナガの本性を知った時から、表情も切なく
物悲しい眼差しに変化しています。
産みの苦しみも、命絶える瞬間もきっちり演じ分け
残りの一ヶ月間に、大いに期待が持てました。
終盤の実況は、板も動くし人も動く中ご自身も動きながら
喋り続けなければならず、今後の課題は此処かなと
感じました。

じゅんさんの『ユダヤの社長』は、もしかして週代わり?
4回皆違う。(笑)
本日は『相田みつを』!(^^)!
校内暴力シーンの、金八先生はさあー…
もうちょっと、力入れて似せて欲しいな。(爆)

ボラの、引き篭もり部屋の漫画の壁に直面した際の
『ぉお?!おぉ〜…おぅっとぅ…』から
『日本人、はぃ通ってよぉ〜し!』
『入国拒否!強制送かぁーん!!!』の漫画本キックは、
全く戯曲内には無いんですね。(笑)
此処、私の最大のツボなんですけど^m^まことさんの
オリジナルなのかしら。好きっ♪

明星さんの明美姫、御声がハスキーで
聞き取り辛い部分もあるものの、何故か素敵です。
演劇は身体表現も大切だと、改めて教えて下さいました。
お衣装がぴち系だから(*^^*)お胸の谷間と揺れが、
とってもラブリーです。(←んなこと報告いらん)

竜也さんのオールバックが先週物凄いことに
なっていたのは、御髪が伸び過ぎていたからだったのねん。
サイドはそのままの長さで、トップだけ短くされたから
今回は、ワックスで斜めにつんつん立たせていて
アクティブな印象だったぜぃ。(*^^)v
大変キツイことを言ってもいいですか…
ご自分で、マンネリズムの渦に巻き込まれて
抜け出せない中で、もがいて蟻地獄に引き摺り込まれて
いませんか?
楽しんで演じている様は、とても輝いて観えます。
でも、独創的な試みが空回りして苦しんでいる様にも
観えるんです。
もっと力を抜けば、新しい魅力も引き出せると感じます。
又、ノブナガが錯乱してタマシイの父に変化してゆく過程は
もっと重くしてもいいと思う。
何だか、お芝居のバランスがちぐはぐに
なっている気がする。
新年の、貴方の目覚めの時を待っています。

隣りの男性が、終盤号泣していて驚く。
途中一瞬眠りについた彼が(爆)終演後、同伴の女性に
興奮気味に『すっごく感動したよ!俺…』と言っていた。
女性は双眼鏡持参だったので、恐らく観劇慣れした
方だったのでしょうが、男性はお付き合いで観に来た
風情だった。
乗り出しても、舞台の1/3は完全に観切れてしまうアノ席で
彼には、野田氏のメッセージが伝わったのだと
嬉しく思った。




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