近代能楽集・8日マチソワ 2005/6/9


今日はバラエティーに富んだお席での観劇。マチネは2階。
2階なのだから遠いのは致し方無し。でもS席なんだよなあー・・・
ソワレは上手1階バルコニー前列、前の方。(笑)
位置的にはG列の丁度上辺りでしかも舞台より高さが少し上がった
だけなので、とても見易かった。
これでB席。これはお徳度二重丸♪
お値段にもバリエーションが加わっておりましたわ。(笑)
お席のことで特に気になったので一言。
ソワレ空席が多過ぎて悲しくなりました。
数々の先行発売や予約発売が大変厳しいチケ取りの中、
一般発売に至っては即日完売だった筈。
1階席後列は明らかに連番で空席多し。
驚いたことに、2階席のセンターブロックには誰も座って居ないのです。
カーテンコールでは、役者さん達の目にも映っていた筈ですよおー。
物申す。これを教訓に、これからは大変な想いをしてチケットを手に入れようと
努力しているファンが、大きな損失を被りません様お願いしたい。

《卒塔婆小町マチネ》
小町と詩人の掛け合いのテンポが絶妙で、何度も会場が大きく沸いていました。
眼には見えない微笑ましい空気が、笑いとなって観客に伝わる瞬間が
自然にそこには生まれるのです。小町が地団駄を踏みながら
『(美し)かったじゃぁなぃっ!
      今も別嬪だよぅっ!』
と駄々を捏ねるのが、何とも可愛らしい。
壤さんが巧みに操る小町、素敵過ぎて背筋がぶるぶると感動を覚えます。
清家さんと月川くんの恋人同士が仲違いをするシーンが、表現豊かに
なって参りました。

《卒塔婆小町ソワレ》
おまわりさんの懐中電灯、登場して来る時に誰か来たなと目立ちますよね。
・・・電池が切れておりまして。
暗いっ!点いてないじゃんっ!(ーー;)
いくら詩人の懐を照らしても空しいだけ。
袖に下がる時にぽんぽんと叩いたらぼんやりと点灯。
電池交換してね。お願い。(悲)

《弱法師マチネ》正直残念な回でした。
竜也さんがタイミングを計るのに戸惑っていました。
高安のお父さんが、俊徳が好きだと言ったイギリスの煙草を今度買って
来てあげると申しますね。
その直後の台詞、何故か焦っているのが気になります。『えぇ、ありがとう。』
この後不思議と急ぐのです。
『煙草を吹かしているとね…』息もつかせず続ける意図は何なのでしょう。
昼公演では『えぇ、あり…煙草を〜』と発しておりまして、実に不可解。
此の世の終わりの景色を語る幕では台詞のテンポが明らかに遅く、
『これじゃ間に合わない…』心の呟きは空虚となり、火が眼に飛び込む前に
ローエングリンは小さな音響と共にターン、ターン、タターーーン!(泣)
でもあの調整はとても難儀ですね。初演の時は畳み掛ける様に台詞を紡ぎ、
後から調節すれば好かった。
今は一つ一つの詞を大切に、まるで卵をめる親鳥の様に繋げています。
手探りではなく、早く身体が間を覚えて下されば好いのですが。

《弱法師ソワレ》
何と!まさかアンケートに、怒ったからではないでしょうが。(爆)
23歳の弱法師此処に在り。
4回目の観劇で、初めて満足出来る俊徳さんに出会えました。
この度は級子の夏木さん効果もありますがその他、声色や音響等の点からも
オカルトチックな俊徳さんに仕上がっていることに気付きました。
愛しさや幼さ、狂人的華美とはまた別のおどろおどろしさ。
これが23歳で演じることで見い出された新しい俊徳の一面なのかと驚かされます。
ん〜〜〜♪この体感を忘れないで欲しい。また忘れたら怒るぞ。なあーんて。

次に期待期待期待♪(*^。^*)