仙台公演前楽〜大楽U 2005/02/28

杏ちゃんは最後に底力を発揮してくれたと喜んでいます。
台詞を噛むのはもう我慢。
追放の嘆きが明らかに変化しました。
『ロミオの追放』を嘆く時、いつも何回も出て来る追放と云う台詞だけが
流れてゆきました。
しかし、ひとつひとつの『追放』と言う詞を大切にし、どれだけそのことが
ジュリエットを落胆させているのかをきっちり表現してくれました。
それと、ずっと気になっていた自刃。
『ここがお前の鞘!ここで錆び付いて…』
と言いつつも、ロミオの胸に埋まる前に、短剣からは意識が
離れてしまっていました。
これは最後のキャピュレットの『娘の胸を鞘と取り違えよって!』
と共鳴するので、いつも残念でした。
でもロミオの胸に添った後も刺さった状態を保ってくれたので、
よくやった!と心の中で愛を叫びました。(^_-)-☆

新床の幕でのジュリエットのシーツ状のお衣装は、いつもはらはらしましたねぇ。
下がってきてしまった時は御本人も気にしてお可哀相でしたし、竜也さんも
引き上げたり(ーー;)隠したり大変そうでした。
透明なストラップで対応は出来なかったのかなと、憂う点でした。
それからジュリエットのクロスの短剣は髪に絡まって萎えました。
千秋楽では重婚の救いをロレンス神父に求める時、完全に刀身が抜け出てしまい
杏ちゃん自身驚いたご様子でした。
神父との掛け合いが近いので、安全の為に抜けない様細工が施して
あったと思います。
右手に握ったまま演じ続けていましたが瑳川さんの機転で、巧く鞘に納まり
安堵しました。

びんさんの薬屋は、ホラーとロボットがミックスされておりましたが(^^♪
私は好きでした。

月川くんのパリス伯爵。何だか金髪が光り輝いて
眩しかったです。(笑)
『嗚呼ーっ!酷いことだあー!天蓋は土と石かあぁぁぁ。』
この台詞とても好きなのです。
月川くん独自の表現方法でしたが、大楽では綺麗な二筋の涙をしかと
拝見しました。
左利きだそうで、ロミオとの殺陣にご苦労されたでしょう。
あっ!横田さん@ティボルトも左利き・・・と言うことは。
竜也さんが左で鍛練されれば。(-"-) うはあ〜♪(謎)

いつも最後に来てしまう愛しい竜也さん。(爆)
いつも綺麗な涙をマキューシオが刺された時やティボルトに憤怒した時、
ジュリエットの死を知った時等は流していらっしゃいましたが、
千秋楽ではロレンス神父の庵で追放に失望している時本気で
号泣されていました。咽てましたもん。
色んな想いが溢れたのでしょうね。
ジュリエットの傍へ添い、今世最後と愛しい眼差しで見詰め抱き締め
本当に名残を惜しむロミオの心情が深く脳裡に刻まれました。
最後のロミオの台詞。
『こうして口づけしながら・・・』この時とった間も忘れられません。
ジュリエットを見た最後の眼差し。
『俺は死ぬ。』搾り出す様な囁きでした。

カーテンコールでは例のヽ(^。^)ノ リベラのカノンと共に蜷川さんご登場。
花火噴出有り!巨大クラッカー有り!
直筆ボール投げ有り!と盛り沢山。皆様素敵な涙と笑顔でした。
本番が怖いと仰る竜也さんですがこの瞬間が至福の刻なんだろうなぁ、
この瞬間の為にお芝居続けてるんだろうなぁ、なんて人知れず
号泣のちゃむでありました。
人の人生なんて模索の連続ですが、こういうお仕事は色々な種類の
ものが存在し、敢えて棘の道を選択し進み続けることは大変な労力が
必要であろうと思います。
カーテンコールが終わり、暫くしてからセットの直ぐ裏から聞こえてきた
『ぅおーぅ〜っ!』と言う竜也さんの元気な雄叫びが、他人の私達にも夢と
希望を与える御声であることに感謝を忘れません。
初日〜大楽まで見守れた幸せな3ヶ月でした。
心から、ありがとう。