広島公演千秋楽 2005/01/31

2ヶ月同公演を続けてきて、キャストの皆様其々が楽しんで演じて下さっていますね。
東京公演では観ることの出来なかった小さな表現にも、自然に移る円滑性が
垣間見れました。

鈴木さん、昨日よりも断然違って観えました。
まだまだ進化が期待出来るのではないかと少し希望が持てました。
あの真っ赤な見せブリーフはどうなんでしょうね?(苦笑)
生のお芝居でアクシデントは付き物で、あのサスペンダー1本がもしも
外れてしまったら!と思うと(^_^;)気が気ではなく。
公然猥褻罪の危機です。(笑)

立石さん凄くいいですねぇ。東京公演とは比べ物にならない位
キャピュレット婦人の心情を表して下さっています。

杏ちゃんも台詞は気になるものの感情表現力の部分では、自身で手ごたえを
感じているのではないでしょうか?公演数をこなしてゆく上で
つかめてきているものは大きいと思います。

瑳川さんはお風邪なのか花粉症なのか。
時々隠れて^m^じゅるっと鼻を啜ったりげほっと咳き込まれたりしています。
お風邪ならばあれだけの発声はかなり喉もお辛いでしょうが、多少声量は
落ちているものの台詞の威力は減退しておりません。流石。

次の公演まで5日あるし、力入ったかな。
右手でどんと胸を叩く竜也さん、再び。
バルコニーの場面で悦びを表す手段は色々なバージョンを取り入れていますね。
型にはめず観客の反応を受けて向上する様は、この公演で得た
貴重な技法ではないでしょうか。
演技と言う言葉は好きではありません。
技は演じるものではなく披露するもの。
演劇は発表の場ではなく、役者さんと
観客との目には映らない交流の空間です。
役者さんは演じることにより技を得、観客はその瞬間に官能を得てゆくのです。
『信用出来るな薬屋・・・効き目は早いぞ。うして口づけしながら俺は・・・死ぬ・・
・』
今回霊廟のシーンでロミオはこの台詞を一言も声に出して発声しませんでした。
吐息だけでこの台詞を現していた。実際には何メートルもの距離というものが
存在するのに、まるで耳元で囁かれている様にしっかりと心に伝わって来る
この現象は、とても不思議で神秘的な伝承でした。